最近のマイケル・ジャクソン関連ニュース

 
 死後もたえまなく報じられているマイケル・ジャクソン関連ニュース。いくつか興味深い記事をピックアップしてみよう。
 
マイケル・ジャクソンさんにそっくりな実子が登場 隠し子騒動に発展 - シネマトゥデイ
 
 まず、25歳になる隠し子がいることが発覚したというニュース。25歳となると、生まれたのは1984年である。ビリー・ジーンで「その子を認知したくない」と歌っている最中のことである。僕はひそかに「マイケルは結婚するまで童貞説」を信じていたので、これにはビックリである。
 しかし、本当にそうならば、1993年の少年性的虐待疑惑のときに、このニュースが流れたんじゃないかと思う。そうすれば、米国世論は、マイケルを小児性愛者と決めつけることはなくなり、バッシングだって弱まっていたのではないか。
 我々に伝わる情報は限られているので、このような芸能ゴシップはいくら推理しても的外れになることが多い。もし、実子だとしても、遺産相続の問題から、マイケル側が認知することは難しいと思うが、このニュースを信じるのはもう少し様子見したほうがいいだろう。
 
 
ジャクソン家がマイケル・ジャクソンさんの埋葬急遽延期 誕生日の埋葬はなし - シネマトゥデイ
 
 マイケルの父親ジョーにより、マイケルの埋葬はさらに延期になったとのこと。
 マイケルの父親といえば、子供に虐待を加えたことで知られるが、そこに過度な想像は抱かないほうがいい。個人主義が徹底した米国の「虐待」は、日本の家庭の「しつけ」ですらも犯罪性があるとされる。子沢山で裕福でなかった黒人家庭のマイケル家では、白人の上層階級から見れば、眉をひそめるようなことが起きても当然だろう。
 特に、娘の性的虐待についても、どこまで「性的」なのかはいかがわしい。米国基準だと、父が娘に「一緒に風呂、入らないか」といったら、これはもう、犯罪者扱いされても仕方のないレベルなのである。
 と、父親を擁護してみたが、葬式以降の父親ジョーの発言を追いかけても、マイケルがこの父を好きになれなかった理由はわかる。不世出の天才マイケルはさておき、残りの兄弟や姉妹をも「ジャクソン・ファミリー」というブランドとして成功させたのは、父の功績によるものであることはわかる。ただ、家父長としての権限を生かし、強引な発言を繰り返す父親のことを、マイケルは終生、尊敬できなかったのではないか。
 だからこそ、マイケルは自分が父親としてできるかぎりのことをしたのだ。その三人と血がつながっているかどうかはさておきとして、葬式での娘パリスの「最高の父親でした!」の言葉は嘘偽りないものだと僕は信じる。
 
 
マイケルさんのコンサート・リハーサルの映画、ソニーが約57億円で配給権獲得世界公開へ - シネマトゥデイ
故マイケル・ジャクソンのコンサート・リハーサルの映画 2週間の限定上映 - シネマトゥデイ
 
 当初は3D化など考えられていた最後のリハーサル映画だが、どうやら二週間限定公開という、ファン好みの内容になりそうである。
 マイケル・ジャクソンに匹敵する名声といえば、真っ先にビートルズが思い浮かぶが、その集大成である「ビートルズ・アンソロジー」(1995年)という企画は、多くの人から失望の声が出た。そのCDは未発表テイクなど、僕のような人間からすれば実に面白い作品で、何度も聴きこんだものだが、はっきりいってオタク向けの内容である。そんなものが東芝EMIの過度な宣伝戦略によって、オリコンチャート3位まで売れたのだから、困ったものだ。「アンソロジー」なんて、すべてのアルバムを聴いたコアなファンへのプレゼントみたいなものなのに。
 この最後のリハーサル映像もそのようなものだろう。デンジャラス・ツアーのリハーサルは「アルティメット・コレクション」に収録されていて、Youtubeなどでも流れているのだが、それを見るかぎり、本番と見比べてこそ面白い内容なのだ。
 もし、「This Is It!」の公演が一度でも行われていたのならば、その映像は誰でも楽しめただろうが、リハーサルのみだと、想像力を働かせないと難しいところがある。そのために、3D化などをして、大衆でも満足できる作品にしようと制作スタッフは努めたものの、最終的にマイケルのファンに向けた内容を目指すことにしたようだ。むしろ、歓迎すべきニュースである。
 しかし、マイケルの名声しか知らない人からすれば、その映画は満足のいく内容ではないだろう。マイケルのベスト・パフォーマンスと言われるDVD「ライブ・イン・ブカレスト」を見ていない人は、このリハーサル映画は見るべきではないと思うのだが、ファンでない人を取りこまなければ、ヒット作品は生まれないのだ。
 
 このブログで連載している「マイケル・ジャクソン傑作選」という記事では、マイケル・ジャクソンの魅力を僕なりに届けようと、随時動画を紹介していく予定だが、新たな小説を書きたいというろくでもない野望を抱いているので、更新の保証はない。できれば、Youtubeで自分で探してみて聞いてみるといいだろう。僕だって、ただの動画紹介をするために記事を書いているわけじゃないしね。