任天堂スマホゲー『ファイアーエムブレム ヒーローズ』を無課金・リセマラ無しで遊びつくす
任天堂スマホゲー第二弾は、android限定で課金ゲーの『ファイアーエムブレム ヒーローズ』
公開から5日たった2017/02/07/20:43のGoogleプレイストアでは、人気のゲーム(無料)1位・売上トップ4位と話題を集めている。
『ファイアーエムブレム』シリーズは、キャラの美麗さは表向き、中身は硬派なシミュレーションとして知られている。
スマホゲーである今作は、従来シリーズに比べて大胆なシステム変更がされているものの、シミュレーションRPGとしての質は高い。
そして、序盤は無課金で楽しめるが、終盤になるにつれて課金の必要性が高まるという心憎いゲームバランスである。ゲームの思い入れが強くなればなるほど課金の誘惑が大きくなるのだ。
僕は「リセマラ」というソシャゲ用語を知らない課金ソシャゲ素人だったので「なるほど、これが課金の誘惑というものか」と感心しながらプレイしたものだ。
さて、僕は無課金・リセマラ無しでプレイしたが、どこまで楽しめるのかというと――
・最高難度ルナティック全クリア(→画像)
・闘技場上級7連勝達成(2回)(→画像)
・闘技場一期(02/07/08:00まで)で875位(→画像)
・闘技場二期(02/07/21:05現在)で158位(→画像)
・言うまでもなく、出撃メンバー全員LV最高
↑これが無課金の限界だ!
では、アニメ映画『虐殺器官』の感想を書き終えたあと、週に一度の休日を「FEヒーローズ」を無課金で限界まで遊びつくて感じたことを書いてみよう。
【目次】
(1) 『ファイアーエムブレム ヒーローズ』の特徴
(2) 絵師寄せ集めのキャラ絵の是非は
(3) オーブの値段と召喚のレア度
(4) FEHにおけるリセマラとは?
(5) 僕の召喚ガチャ全成績
(6) 最強を目指すには底の見えぬ課金システム
(7) 闘技場上級で勝ち進むには?
(1) 『ファイアーエムブレム ヒーローズ』の特徴
見た目麗しいユニットが活躍する戦略シミュレーションゲーム『ファイアーエムブレム』シリーズ。
いかにもオタク向けな内容だと思われるかもしれない。
しかし、ゲーム性の良さは確かなもの。
このFEシリーズはもともと『ファミコンウォーズ』を制作したスタッフが「ユニットは兵器よりも人間のほうが面白い」と考えて始めたもの。
中身は「手ごわいシミュレーション」である。
さらに、今作はスマホ版ということで、課金ソシャゲを研究しつくした上で制作されたことがうかがえる。
課金への誘惑もゲーム攻略以上に手ごわいのだ。
しかも、底が見えない。
僕は2000円ぐらいなら出してもいいぐらい楽しんだが、今の僕が満足するためには少なくとも8800円出さないといけない。
0円か8800円かという究極の二択である。
さて、これまでの『ファイアーエムブレム』シリーズと比べると、ゲーム性で異なるのは次の3点。
(1)画面が6×8、出撃人数は4人
従来FEシリーズと比べると、狭いマップである。移動歩数が1〜3歩と限定されるので、最初は苛立つことが多いだろう。
しかし、将棋やチェスに置き換えてみると良い。思考の読みが求められる戦略性の高さは従来シリーズと同じなのだ。
(2)味方は死なない
味方ユニットが復活しない、というのはFEシリーズの代名詞だったはずだが、今作では戦闘後に復活する。
ただし、そのステージで得られた経験値は失われてしまう。味方ユニットを失わない戦略が求められるのは言うまでもない。
また、スキルをいかした特攻やオトリ作戦といった戦術も有効となる。
(3)攻撃は全必中で戦闘アイテムは存在しない
FEシリーズの特徴である「命中率」も今作にはない。攻撃は必ず当たる。
もちろん、やみくもに攻撃しただけではどうにもならない。
今作ではスキルに強力なものが大きいため、事前に相手ユニットを調べてから行動しないと中盤以降は行き詰まる。
また、戦闘中に使えるアイテムは存在しない。必殺技発動カウントを読むことが勝利の最大の鍵である。
以上のように、シンプルでありながら思考が欠かせないシミュレーションRPGに仕上がっているのが、この『ファイアーエムブレム ヒーローズ』なのだ。
(2) 絵師寄せ集めのキャラ絵の是非は
↑チキを描いているのは、いとうのいぢ大先生
ゲーム性よりも目立つのがイラストの統一性の無さであろう。
任天堂とは思えないソシャゲっぷりである。
しかし、それぞれの絵師のキャラへのこだわりが感じられるので、慣れればどうということはない。
↑15歳リンの健康的美脚!
↑見た目は強そうなセシリアさん
↑露出度ナンバー1のホークアイ
なお、自軍ユニットは負傷画像をいつでも閲覧することができる。
↑リフの負傷シーン見放題!
原作を意識したキャラ絵がほとんどだが、『烈火の剣』人気キャラのヘクトルとレイヴァンの画風は賛否両論が分かれそうである。
個人的にはヘクトルの「オラオラ」っぷりが表現されていて、とても好きだ。
FEシリーズのファンは、お気に入りユニットを描いている絵師が誰なのかを調べてみるのもいいだろう。
後述する召喚ガチャで入手しなくても、オリジナルストーリーを進めていけば敵ユニットとして遭遇することはできる。貴重なお金を使うよりも、まずはストーリーを進めるべきだ。
(3) オーブの値段と召喚のレア度
今作は正統派課金ソシャゲーでもあり、「ガチャ」が存在する。
FEシリーズキャラを入手できる「召喚」がこれにあたる。
初期戦力だけでは中盤以降は難しく、イベントで手に入るユニットも弱いので、どうしても、この「召喚」に頼らざるをえないゲームシステムになっている。
召喚一回につき、オーブが5個必要。なお、5回連続召喚すると5個オトクなので、20オーブで5回ガチャができる。
8800円だと35連ガチャできるということだ。
このオーブはわざわざ課金しなくても入手できる。
最初に召喚できるまでに17個ゲットできるので、すぐに4回召喚できる。
オリジナルストーリーを進めたり、ミッションを達成することでも稼げる。
↑ニンテンドーアカウントとの連携(無料)でも10個入手できる。
さて、無課金の僕は28回召喚ガチャをした。
うち、★5は4人である(詳細は後述)
だから、僕のガチャ成績は★5を14%ひいたということになる。提供割合では★5は3+3=6%だから、倍以上の確率である。
運が良かったのかもしれないが、おそらく、ストーリーの進行度が関係していると僕は予測している。
召喚の詳細には「提供割合の変化についての注意」という但し書きがある。これは、★5が出なければ出ないほど、★5が出る確率が増えるということだ。
闘技場で高いランキングを目指すならば課金しないとどうしようもないが、ルナティック制覇と闘技場中級7連勝ぐらいならば無課金でも何とかなる(上級7連勝は運がないと無理)
FEシリーズ最大の魅力は職人芸のバランス調整である。そんなスタッフが単純に表示確率通りに召喚ガチャをするだろうか。
僕の場合、最高何度ルナティックで苦戦していたときに、5回中★5が2人手に入るという奇跡が起こったが、ストーリーを進めている者とそうでない者では確率が変動しているのかもしれない。
(悪いほうではなく良いほうに)
ただし、歴史の長いFEシリーズには無数のキャラがいる。もし、特定のユニットが欲しければ、ひたすら課金をするしかない。シリーズへの思い入れが強ければ強いほど課金したくなるというゲームシステムなのだ。
また、課金ソシャゲーの代名詞である「スタミナ」。
ほとんどの行動は「スタミナ」を消費しなければならない。これを回復させるには、専用アイテムもあるがオーブを使う場合がほとんど。
このオーブはイベント等で入手できるが、課金して購入するのが手っ取り早い。
序盤ステージは「スタミナ」消費が少なくほとんど気にならないが、中盤以降は行動が制約されるようになる。具体的に併記してみると、
ノーマル1章1節のスタミナ消費は2。
ハード1章1節のスタミナ消費は6。
ルナティック1章1節のスタミナ消費は11。
鬼畜難易度であるルナティックは、スタミナ消費がハンパなく、ステージ敗北すると失うものは計り知れない。
無課金でクリアしたいのならば、無計画にステージに挑戦してはならない。たとえば、ルナティックに挑むのときは、ノーマルで確認するぐらいの工夫はしないと難しい。
このスタミナは5分で1回復する。放っておけば回復するのだから、オーブの数が残り少なくなったら、スマホから離れて散歩でもしてみてはどうだろうか。
個人的に闘技場上級をのぞけば無課金でプレイしたほうが戦略性が高いと思う。課金という誘惑に打ち克ち、手持ちのユニットだけで工夫をこらして勝利する。これが今作の醍醐味ではないか。
(4) FEHにおけるリセマラとは?
リセマラとは「リセットマラソン」の略である。
今作ではゲーム開始後に与えられるオーブを使えば、4回召喚ガチャができる。もし、気に入らなければ、アンインストールをしてやり直せば、また4回ガチャができるのだ。
例えば、今作では「★5タクミ」が強い。べらぼうに強い。闘技場上級の常連メンバーだ。
僕は入手していないが、コイツがいるのといないとでは、難易度に格段の差が出ると思われる。
だから「★5タクミ」が出るまで何度もやり直す。これがリセマラ地獄である。
なお、最初の召喚ガチャができるまでには、今作では次の二つのハードルがある。
(1) 計400MB以上のデータのダウンロード
(2) 二回のチュートリアル戦闘
Wi-Fi環境必須である。
個人的に、リセマラはお奨めしない。これほど気の滅入る作業はないからだ。
ただし、その労力を差し引いても「★5タクミ」は強い。
僕は無課金で手に入るオーブを使って計28回召喚ガチャをしたが手に入らなかった。「★5タクミ」がタダで欲しければリセマラするべきである。
なお「★5タクミ」が出る確率は、公式の提供割合によると1%弱。25回以上のアンインストールを覚悟しなければなるまい。
「★5タクミ」がいなくとも、オリジナルストーリー全制覇と闘技場上級で勝つことはできる。貴重なお金を使わずとも、FEヒーローズは楽しめるように作られているのだ。
(5) 僕の召喚ガチャ全成績
では、僕の召喚ガチャの全結果を列記しよう。
冒頭に入手できるオーブで4回召喚して手に入ったキャラがこちら。
(召喚結果の画像を撮り忘れたので編成画面で代用)
初期加入メンバーをのぞく4人が最初の召喚ガチャでゲットしたユニットである。
★4大人チキ
★4サクラ
★3パオラ
★3リフ
★5は出なかったが、上出来の結果といえるだろう。
大人チキは「間接攻撃にも反撃可能」なブレスがある。中盤以降は火力の低さが顕著になるが、ハードクリアまでは一線で活躍できる。
見た目が良いのもポイント。実年齢は3000歳だが。
サクラは回復役。セーラやクラリーネに比べると性能が劣るとはいえ、可愛いので問題なし。
上の編成画面を見ればわかるように、この二人だけで序盤は攻略できた。初期戦力はステージの合間の紙芝居に出てくるだけの存在である。
↑英雄を召喚しただけで戦った気になってるアスク王国の人々
以降の召喚ガチャの結果をあげてみる。
最初の★5ユニットは太ももがまぶしいリンちゃんである。
通算7回目の召喚ガチャでの出現。
なぜ、剣士のリンが太ももを露出しているのかというと、草原の民だからである。動きやすいためには仕方ないのである。かつてのファンタジー世界を風靡したビキニアーマーと同じく「突っ込んだら負け」な設定である。
次に出てきた★5はカミラ。
18回目の召喚ガチャでゲット。
斧飛行ユニットであり、先制攻撃の火力がすごいが、防御面には不安がある。
特攻型なので、レベル上げが難しいユニットだ。
その後、僕はシナリオのルナティック攻略に行きづまる。これは課金しないとダメではないかと思いつつ、最後と決めて召喚ガチャをした結果が、まさかの★5同時出現。
★5マルスは竜特攻のファルシオンを持つ。必殺技がないものの、かなり使いやすいユニット。
★5ヘクトルは、大人チキやタクミと同じく、遠距離攻撃にも反撃可能。重歩兵なので移動力は低いが、うまく使えば今作の最強ユニットの一人だ。
ちなみに、この★5ヘクトルは、キャンペーンユニットではないのだが、闘技場に行くとゴロゴロしていた。入手しやすいユニットなのだろう。
(なお、AI操作の敵ヘクトルは弱い)
ルナティック終盤になると、★4ユニットでは厳しくなる。中盤まではお世話になった★4大人チキでは太刀打ちできなくなるのだ。
その理由は、スキルにある。
↑★4の大人チキでは★5の劣化スキルしか使えない
★4と★5ではスキルに差があり、いくら経験値を稼いでも、レベル上限に達してしまうと埋めようがない。
なお「覚醒」というコマンドを使えば、★4から★5に進化できるのだが、後述するように現状では「課金しないと無理」である。
ただし、★1から★4までの覚醒は無課金でも実現可能なので、お気に入りのキャラがいれば、★3でも育ててみるのもいいだろう。
改めて、僕の無課金28回召喚ガチャの成績を列記すると、次のとおり。
|レア度|出現数| 確率|提供割合| | ★5| 4人|14%|6% | | ★4| 9人|32%|36% | | ★3|15人|54%|58% |
最高レア度の確率が提供割合よりも多いのは、前述した「★5が出る確率が回数ごとに増える」という今作の設定のため。召喚ガチャは5連続で引くべきであり、オーブが20個以上ないときはするべきではない。
(6) 最強を目指すための課金の底なしっぷり
★3以下のユニットは中盤(ハード)では通用しなくなる。
★4のユニットでは終盤(ルナティック)は難しい。
闘技場中級以上で7連勝するには、★5LV最高ユニットができれば4人、少なくとも3人はいないと話にならない。
と、結論からいえば、★4以下のユニットは育成するだけムダとなる。
ただし、レベルアップに必要な結晶はイベントで入手できる。LV20までならば、ミッションを制覇していくうちに溜まる結晶で即座に成長させることができる。
★4ユニットでも、ストーリーを進めていくうえでは問題がないはずだ。
このレア度をあげることができるのが「覚醒」
しかし、素材の必要数がとんでもない。
★3から★4への覚醒には、英雄の翼というアイテムが2000枚。
そして、★4から★5への覚醒には、20000枚も必要となるのだ!
これがどれほど法外であるかは下の画面を参照にすればわかる。
闘技場で全国1位をとった景品が「5000枚」である。
全国1位を4回獲らないと「覚醒」できないという計算だ。フザけんなよ!
この翼は不要なユニットを「送還」することでも入手できる。
★1で5枚、★2で10枚、★3で150枚、★4で300枚、★5で1000枚。
★4から★5への覚醒には、★5ユニットが20人必要となる。重課金しなければ不可能な数値である。
さすがに運営もマズイと思ったのか、全員に10000枚サービスするという企画を行ったぐらいだ
↑これでも、★4→★5の壁は厚いけれども
次に「限界突破」というコマンドについて。
これは同じ★のユニットを組み合わせると、レベルが一つ増えるというもの。
★3と★3を重ねても★4になるだけではなく、LVが+1されるだけである。
これにより、LV40より上のユニットが出てくるわけだ。
闘技場上級では「限界突破した」連中がゴロゴロしている。
LV40+6を作るためには、★5ユニットが7人必要となる。
同じ★5ユニットを複数入手しないと、こんなことができないのだ。
LV40+4までならともかく、LV40+6相手となると戦略が成り立たない。当たってしまえば負け確定である。
無課金者が闘技場上級で7連勝するためには、こんな重課金者チームに遭わないことを願うほかない。
だから、闘技場上級で高いランクをとるためには、★5ユニットを複数手に入れないといけないから、8800円での35連ガチャでは望みがうすい。8800円を何セットやれば「+6」にたどり着けるのか。考えただけで恐ろしい。
今作の課金システムは8800円オーブ140個一択であり、その1セットでも無課金者に圧倒できるわけではない。
闘技場上級まで行かなければ知ることのない、課金の底なし沼がここにある。
ただし、無課金でも出撃メンバーLVを最高にすることはできる。その喜びだけでも今作は十分に面白い。
我々は重課金者に感謝しながら無料で今作を楽しむべきであろう。
(7) 闘技場上級で勝ち進むには?
無課金では限界のある闘技場上級の7連勝。
僕の手持ちのユニットでできるのは「待ちヘクトル」戦術一択である。
↑タクミや青属性にヘクトルを当たらせれば勝ち
ヘクトルは一歩しか移動できないので進め方にコツがいる。かなりストレスが溜まる戦術だが、これしか勝ち目がないのだ。
しかも、AIが日々改良しているせいか、だんだんと「待ちヘクトル」戦術が通用しなくなっている。
リンには使いどころが計算すれば強力な「疾風迅雷」、マルスは必殺技こそないものの「回り込み」が便利である。
あと、サクラは守備力上昇の支援と、攻撃力を下げる魔法が地味に便利。
しかし、僕のユニットでは「ヘクトル頼み」なのが現状である。
僕が欲しいユニットはタクミとルフレ。
ルフレは無属性相手だと有利になる魔法がタクミ対策で強力。
タクミの使い勝手の良さは言うまでもない。
ただし、現時点で最強なのは「最行動可能」な「歌う」を持つアクアだろう。
コイツに当たったら負け確定である。戦略が立てようがない。
今のところ、★5アクアを目にすることは少ないが、今後は闘技場上級では当然のように出てくるはずだ。
個人的に「闘技場アクア禁止」を運営に訴えたい。
僕は運良く、無課金で★5ヘクトルを入手できたが、タクミもヘクトルもいない人は、闘技場では通用するまい。オーブを浪費せず、召喚ガチャに備えるべきであろう。
もちろん、闘技場で戦うには全員のLVはMAXにしておくこと。闘技場で経験値稼ぎという甘い考えは捨てることだ。
↑今の僕の編成メンバー。
アスク三人組を★4LV20まで上昇させたのは気まぐれである。