大阪やアキバがミニチュアに! ー 微速度撮影とその手法の紹介

 

 
 梅田(大阪駅周辺)の景色がミニチュアに見える微速度撮影動画が、Youtubeで話題を集めている。
 
 
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↑関西人には馴染みのこの景色が、ミニチュアに変身?
 
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HEP FIVEの大観覧車も、まるでオモチャにしか見えない
 
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↑再開発中のクレーンですら、ミニチュアに!
 
 
 この動画は、梅田再開発のランドマークのひとつ「スカイツリー」の展望台から撮影したものを、とある処理で加工したものである。
 
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梅田スカイビル - Wikipedia
 
 
 インターネットでは、この梅田だけではなく、秋葉原をミニチュアに変身させた動画が公開されている。
 

 
 
 これらで使われる撮影手法は、決して珍しいものではなく、誰でも実現可能なものだ。
 
 
 まず、「微速度撮影」という手法は、天体観測動画でおなじみだろう。
 

 
 三脚とカメラがあれば、誰でもできる撮影手法である。
 ビデオカメラで撮影したものからコマを抜き取る方法と、デジカメでタイマーによる連続撮影という方法がある。
微速度撮影とは - フォーマルハウト
 
 しかし、この「微速度撮影」だけでは、景色をミニチュアふうに見せることはできない。
 
 冒頭で紹介した、梅田ミニチュア動画の作者は、その微速度撮影」ののちに、「Adobe After Effects」というソフトで、「ブラー(レンズ)」のフィルター処理をつけている
Buy Adobe After Effects | Visual effects and motion graphics software
 
 「Adobe After Effects CS4」は高価なソフトだが、以前のエントリ「ニコニコ技術部員たち(6)」で紹介した「jahshaka」(ジャーシャカ)というフリーソフトでも、このフィルター処理は実現可能だ。
「jahshaka」日本語解説サイト
 
 
 梅田ミニチュア動画の作成者のサイト「十三(じゅうそう)のいま昔を歩こう」では、写真でも「ミニチュア景色」にできる手法を紹介している。
 
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http://atamatote.blog119.fc2.com/blog-entry-374.html
 
 この画像処理は「Photoshop」でなくとも、フリーで入手できる「Gimp」でもできることだ。
「Gimp2」日本語解説サイト
 
 このように、実際の街をミニチュアに見せる手法は、特別なものではなく、誰でも実現可能なものなのだ。
 
 街を俯瞰(ふかん)する高い場所での長時間の撮影は手間がかかるとはいえ、そうして作られた動画は多くの人に新鮮な驚きをもたらすのだ。
 今後も、いろんな街をミニチュアに変身させた、これらの「微速度撮影」動画が、どんどん公開されることを僕は期待している。
 
 
【関連エントリ】
ポケモンに出てくる街を紙で建設した動画 - ニコニコ技術部員たち(1)
 ペーパークラフトによるミニチュアの街づくり動画の紹介
 
初音ミクのいる風景 ― フリーソフトでもできる3D実写合成映像「マッチムーブ」 - ニコニコ技術部員たち(6)
 3Dアニメと実写映像を合成させた動画とその手法を紹介
 
 
【紹介動画リスト】
梅田スカイビルから微速度撮影 - YouTube
アキバからの景色 - ニコニコ動画
Time Lapse Milky Way at Futago Lake (HD 720p) - YouTube