僕が『はがない』にハーレムENDがないと断定する6つの理由(ネタバレあり)
※できれば、僕が書いた二次創作のほうを読んで下さい。全部そこに書いていることです。
・隣人部のいちばん長い放課後
http://d.hatena.ne.jp/esu-kei/20141123/p1
『はがない』9巻で星奈の父親が、家令のステラの後継を探している、ということを小鷹に話している。
読者の多くは、幸村が柏崎家の家令になるのではないかと想像したことだろう。
実は、幸村が家令になったら、小鷹は星奈と結婚すればハーレム状態となる。
妻の星奈と、家令の幸村、そして親友の理科とウハウハできるのである。
小鷹的には最高の展開である。
ところが、これを阻むものがある。それこそが、僕が『はがない』にハーレムENDがありえないと断定する理由である。
(1)小鳩はどうする?
キャラクターの外見や立ち位置がコロコロ変わる『はがない』にも変わらぬ法則というものがある。
その第一法則が、小鳩は星奈になつかない、ということだ。
だから、星奈と結婚すると、小鳩が路頭に迷うことになる。
夜空の世話になれば良いではないか、と考えるかもしれないが、夜空の家庭事情がそれを許さない(夜空とその母は、慰謝料で暮らしている)
結果、小鷹が星奈と結婚できるのは、最低でも小鳩が高等部を卒業するまで難しいのではないかと考える。
(小鷹たちの父親が戻ってくればいいのだが)
(2)星奈との結婚式を無事に終えられるのか?
小鷹がもっとも苦手とするのが星奈の父親である。
仮に、星奈と結婚するにしても、その際に星奈の父親は大いにはしゃいで、小鷹を冷めさせるだろう。
もし、そんなときに、幸村が「私と駆け落ちしませんか?」と声をかけるとどうなるか。
星奈と結婚するということは、小鳩問題が解決しているということだ。
小鷹の性格からして、土壇場で逃げるんじゃないかと思う。
たしかに星奈の肉体は魅力的だが、彼女は結婚願望が強い。そして、星奈に駆け落ちできる生活力はない。星奈と付き合うためには、その父親を相手にしなければならないということだ。
そして、幸村が柏崎家の家令になったとしても、「わたくしが忠誠を誓うのはあにきのみ」となるだろうから、小鷹のためならば喜んでその職を捨てるはずだ。
(3)幸村と遊佐葵の関係
大半の読者にはどうでもいいことだろうが、幸村が遊佐葵と親友になったことに僕は注目したい。
口数少ない幸村は、本編ではその理由をあまり語っていない。しかし、いきなり学年の差をこえて親友になるためには、相当な理由があるはずだ。
その一つは、互いに小鷹をかっこいいと見ていることだろう。
そして、もう一つが、星奈のことである。
遊佐葵は初登場のときから、一貫して星奈を憎んでいる。なんとか星奈の鼻を明かしたいと思っている。幸村が親友になったのは、そんな遊佐葵である。
その幸村が柏崎家の家令になるとは思えないし、なったとしても、最終的には小鷹と駆け落ちすると思う。
(4)星奈が幸村をどう見ていたか
10巻の『人狼』のリプレイで、星奈が占った順番は、(1)夜空(2)理科(3)幸村となっている。星奈からすれば、幸村はライバルですらない。
だから、幸村に対してはスキだらけである。もし、幸村が「小鷹を独占したい」と考えたならば、そのチャンスはいくらでもあるだろう。
もし、幸村がただのメイドでいるのならば、遊佐葵と親友にはなっていないはずだ。幸村がハーレムの一員で満足できるとは到底考えられない。
(5)小鷹は夜の営みで星奈を満足させられるか?
ちょっと下品な話になるが、6巻の描写を読むかぎり、小鷹の性器はおそらく「短小包茎」である。
もし、星奈と付き合ってベッドを共にしたとき、はたして初体験は成功するだろうか。
なにしろ、星奈はエロゲマスターである。男性の性器とは「エクスカリバー」なのだ。
たぶん、星奈は小鷹の性器を見て笑う。それに、小鷹が耐えられるかである。
小鷹は泣くと思う。星奈にそれを慰めることができるだろうか。
いっぽう、秋休みまで男性器すら知らなかった幸村だが、女性誌を読みこなすまでに至っている。エロゲーよりも女性誌の特集記事のほうが、はるかに役立つのは言うまでもないことで、小鷹の性器に失望することなく、必死に奉仕をするだろう。
(6)理科ENDはありえない
最後に、理科について。
幸村の指摘を引用するまでもなく、9巻10巻で小鷹がもっとも好きなのは理科なのだが、理科を本命にするのは難しい。
というのは、理科は必ず小鷹にこう注文するからである。
「星奈先輩に話してください」
だから、理科と付き合うためには、星奈との修羅場を乗り越えなければならず、そんなことがヘタレの小鷹にできるはずがない。100%逃げる。
いっぽう、幸村相手にはそんな制約はない。そこらへんは、二次創作で具体的に書いたので、興味があったら読んでください。
・隣人部のいちばん長い放課後
http://d.hatena.ne.jp/esu-kei/20141123/p1