登戸ブルース(8) ―太宰治のひ孫弟子になります。

 
 仕事での飲み会は、いろいろ人間関係が面倒ですが、趣味の集まりの飲み会っていうのは気楽でいいですね!
 人見知りの僕は、そういう会合には距離を置いていましたが、今回のブンガクな集まりに参加して、やっぱり人間にはこういうコミュニティが必要なんだと痛感しました。
 先輩が案内してくれたように、学生から年配の方までが、ブンガクの旗の下につどっているわけでして、オフ会にありがちな女の子を食おうという下心は皆無です。いろいろ立場の異なる人が、真剣に語る場っていうのはいいものです。
 こういうブンガクな集まりは、たいてい性別や年齢層が偏ったりするものですが、ここはそうではないようです。いろんな文学背景を持つ人たちが、週に一度、集まって熱く話をする、というのが面白いのです。年配の方は、若い感性にふれる絶好の機会だと思っているのでしょう。僕も、仕事以外でそういう方たちと飲む体験は良いものだと感じました。
 さて、この文学の集まり(あえて、今は名をふせていますが)の講師である作家のセンセイは、太宰治の孫弟子にあたるそうです。ということで、僕がこのまま会員になりますと、太宰治のひ孫弟子になっちゃいます。
 僕は太宰治をほとんど読んでいません。だから、三鷹といえば、ジブリの森を真っ先に思い浮かべます。そして、井の頭公園とか。いや、そこは三鷹じゃなくて、吉祥寺なんですが。
 しかし、この会合では、三鷹といえば、太宰治なのであります。学生の人が、そのゆかりの地について熱く語っているのを、僕はただ相槌を打っていました。
 ただ、太宰なんてダセーとか言うほど僕も若くはありませんし、好き嫌いがあっても、太宰が多くの人に慕われる作家であることは事実なわけで、その原因を探るためにも、これからしばらくは太宰の本を読もうかな、と思います。
 と思っていたら、来週の合評会は、会員の文芸誌に載った短編小説の批評ということで、さっそく先輩からそれを渡されました。今はそれを読んでいます。
 まあ、こう散々ブンガクと言いましたが、今回の話題の中心は、神戸の鉄人28号のことでありまして、お台場ガンダムに比べると、ずっしりとした重厚感があると熱弁する年配の方と、いやいや、ガンダムのスマートさとカッコよさが人々を魅了し、プラモデルとしても一大産業となったのだと主張する若者(というほど僕は若くありませんが)との間の激しいやりとりだったんですけど。こういう雰囲気って、やっぱりいいですよね。
 しかし、問題は僕自身も小説を書く人、と思われていること。そういわれても、今はネタがないんですよね。ひとまず、いつも行っている銭湯のことを、どれだけ文章で表現できるかということにチャレンジしたいです。最近、ブンガク的な文章を書いていないですから、そういうところから始めてみたい。