【レビュー】涼宮ハルヒの動揺 (紹介者:長門有希)
- 作者: 谷川流,いとうのいぢ
- 出版社/メーカー: 角川書店
- 発売日: 2005/03/31
- メディア: 文庫
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本シリーズを分類する上で、時系列という概念は重要ではない。
有機生命体の情報は、伝達者のフィルターを通過する為、誤差が生じる。
その範囲を修正するためには、伝達した順序に配置することにより、それぞれの固有名詞のもたらす印象の変遷を理解する必要がある。
ゆえに、本シリーズは、刊行順に並べて把握しなければならない。
そのため、この「涼宮ハルヒの動揺」という書物は「ハルヒVI」と呼ばなければならない。
さらに、このVIは、II,V,VIIIと同じくβ族に属すので、VI(β3)と表記する。
VI(β3)は5分割されている。
VI(β3)-aは「ライブアライブ」というタイトルがつけられている。II(α2)のepilogeに上書すべき情報である。
VI(β3)-bは「朝比奈ミクルの冒険 Episode 00」というタイトルがつけられている。II(α2)に補足すべき情報である。
VI(β3)-cは、時系列ではIV(α3)とV(β2)-cの間に該当する。「ひとめぼれLOVER」というタイトルがつけられている。
VI(β3)-dは、V(β2)-c直後の情報である。「猫はどこに行った」というタイトルがつけられている。
VI(β3)-eは、もっとも直近の内容である。「朝比奈みくるの憂鬱」というタイトルで、VII(α4)に連続する情報である。
II(α2)に従属するVI(β3)-bをのぞき、key_parsonがそれぞれ異なるのがVI(β3)の特徴である。
a=Suzumiya, c=Nagato, d=Tsuruya, e=Asahina
これら5つのパートは、それぞれ関連性が乏しい。
VI(β3)という書物はFragmentsとしてとらえるべきであろう。
(by YUKI.N)
あ、どうも、たびたびキョンです。いや、さすがに長門の文章だけで終わるのは、なんだかすごく嫌な予感がするんで、ちょっと追記させてもらう。
長門の文章といえば、「涼宮ハルヒの憤慨」に収録の「編集長★一直線」でも出てくるんだけど、ポエムだか小説だか論文だか、さっぱりわからないんだよな。いや、まあ、言いたいことは何となくわかるんだけど。なんで長門に任せるんだよ、と思った人もいるだろうけど、やっぱり、こういうのはみんなでやらないと、な。
で、この「涼宮ハルヒの動揺」ってタイトルだけど、あのハルヒ様が何に動揺したのかは、3番目に収録している「ひとめぼれLOVER」に書いている。
なんと、我がSOS団員の女性陣に一目ぼれした男が登場したって話だ。
ハルヒだけじゃなく、長門もいろいろ動いて、俺としては心が休まることができなかったのが、このエピソード。といっても、あくまでも他人事だし、世界崩壊の危機でも何でもなかったので気楽に構えてたんだけど。ふりかえると、スラップスティックっていう言葉がもっとも似合う話かもな。
あと、1番目の「ライブアライブ」は、アニメでも使われているから、知っている人が多いだろう。「恋愛はうんたら」とか言うくせに、ラブソング歌わせたらバッチリなんだから、まったくあいつには恐れ入る。
しかし、せっかく楽器が弾けるんだから、ピアノぐらいは弾いて欲しいもんだよ。いつも迷惑かけてばっかりだから、たまには朝比奈さんのお茶に負けないぐらいの癒しオーラをピアノで出してほしいと思わないか? とか言ってたら、ホントに部室にピアノ持ってきそうなのがあいつの恐ろしいところだけど。