生田緑地に行く(前)
週に一度の休日。
あまりにも天気がよかったので、自宅から徒歩20分で行ける生田緑地(川崎市多摩区)に行くことにした。
・生田緑地公式ホームページ
まずは、中央広場に向かう。
この中央広場では、昔の電車がデーンと展示されている。
中に入ることもできる。
子供の「各駅停車は云々」という小田急めいたアナウンスがうるさいが、座るとなかなかに落ち着く。
↑思わず読書したくなる客室内
↑手洗い場もある(中には入れない)
この生田緑地中央広場にはSLも展示されている。
こちらは乗ることはできない。
鉄オタでない僕には、特に感慨はない。
それよりもプラネタリウムである。
生田緑地といえばプラネタリウムである。
登戸でもっとも素晴らしいものは、科学館のプラネタリウムをおいてほかにないと断言していい。
↑川崎市青少年科学館外観
↑科学館の案内図
プラネタリウム観覧料は個人一般は400円。その価値はある。
これまで三回ぐらいは見たと思う。
前に見たのは「涼宮ハルヒコ」の「笹の葉レクイエム」を書いたときだったか。
さっそく12:00の部のチケットを買ったあと、展示室等で時間を潰す。
↑科学館展示室全容
先週に大学時代の仲間と上野公園の科学博物館に行ったので、そのスケールは比較にならない。
「国立」と「市立」の違いである。
生田緑地にはフタバスズキリュウの標本もなければミイラもない。
↑個人的にツボった永久プレパラート(by 国立科学博物館)
生田緑地の科学館展示室の最大の見ものはスズメバチの巣であろうか。
小学生の課外授業向けのスケールである。
↑カエルやヘビの標本もあるよ
三階ではアストロテラスを開放していた。
時間指定で、これまで行く機会がなかったので、ここぞとばかり向かう。
↑アストロテラス外観。すごそうな望遠鏡がある
しかし、昼に見る星なんて太陽しかない。
しかも、黒点は見えない時間帯だった。
外周の炎(プロミネンス)は確認できたけど。
(それはきっとスゴいことなんだろうけど)
二階には実験室や学習室がある。
学園ラブコメが頭で思い浮かぶ光景だ。
↑こちらが実験室
↑こちらが学習室
なお、学習室3では「実験工房」という企画をやっていた。
さすがに30代のオッサン一人が行っても、渋い顔をされるだけだと中に入らなかったけど。
そうこうしているうちに、プラネタリウムは開場。
中に入る。
入場するときに双眼鏡を渡される。
これで天の川や昴を見ろ、ということである。
商業施設のプラネタリウムは映画であるが、ここ川崎生田緑地のプラネタリウムは星空観察を楽しむためのものである。
「MEGASTAR-III FUSION(メガスター・スリー・フュージョン)」によるプラネタリウムは、新たな投影方式による特質を備え、世界最高水準のリアルな星空を投影します。
今までのプラネタリウムで果たせなかった、本物の夜空で体験するような空気感を再現できます。公式サイト説明文より
土曜とはいえ、12時の部では客席はまばら。五分の一も埋まってないだろう。
しかし、こういう施設は客が少ないからと潰れることはない。
税金の無駄遣いかもしれないが、川崎市は企業が多いので、全国的に見れば超優良自治体である。
逆にこういう施設を使わないともったいないと考えないといけないだろう。
このプラネタリウム、基本的には、その日の星空が投影されて、解説員が、あれがペガスス座の四辺形だのアルデバランだの昴だのオリオン座だの位置を示してくれるのだが、別にその指示に従うことはない。
自分で双眼鏡を覗きこんで星座を見つければ良いのだ。
天の川が星の粒であることがしっかりと確認できるほど、高性能なプラネタリウムなのだから、自分の思うがままに楽しむにこしたことはない。
一通りの解説が終わると、各月の特集内容に変わる。
この12月の特集は、北極の空、南極の空。
今の季節、北極は極夜で南極が白夜らしい。
白夜は有名だが。その反対の極夜なんて言葉は初めて聞いた。
北極では北極星が、ほぼ真上になり、星が沈むことはない。
北斗七星やカシオペア座などが北極星の周りをグルグル回っているという構図である。
南極の空に南極星はない。
南十字星が目立つが、いわゆるニセ南十字のほうがわかりやすかったりする。
その周辺でもっとも明るいのが、アルゴ船竜骨座のカノープス。
日本ではほとんど見ることはできず、南極老人星として、見れば長生きするという信仰もあったとか。
あと南極点の星空を映すとき、方角が全て北になっているのも面白かった。芸が細かい。
こうして、久しぶり(多分一年半ぶり)のプラネタリウム鑑賞も満足であった。毎月行きたい。
プラネタリウムを出て、そういや生田緑地入り口の写真を撮っていないことに気づいて一旦戻る。
それから枡形山山頂を目指すことにする。
山を登るといっても平坦な山道である。
途中では「グリーンアドベンチャー」イベントもある。
名前のワクワク感と内容を知ったときのガッカリ感を思い出す。
↑樹木の名前を当てる、それがグリーンアドベンチャー
たぶん「アドベンチャー」という響きのせいだろう。
アドベンチャーゲームはゲームの一ジャンルだが、アドベンチャーがゲームとは限らないのだ。
そうこう考えていると山頂につく。
↑昔は城が築かれていた枡形山
(江戸時代の一国一城令で廃城になった)
この枡形山、海抜なんと84メートル。
実にお手頃な山なのである。
この山頂は広場のほかに、展望台がある。
このいかにもな展望台は、エレベーターか階段で上ることができる。
もちろん、エレベーターは恋人や家族連れ専用。
三十代男性一人は階段で上るのが当然の義務である。
この展望台の景色を見たくて、今日は生田緑地に来たところがある。
冬の乾燥した晴天では、海抜84メートルでも抜群の見晴らしである。
スカイツリーが見えるし、
富士山も見えるのである。
この枡形山山頂広場は家族連れで賑わっている。(花見の季節には凄いことになる)
僕も親ならば、ショッピングセンターではなく、こういうところで子供と遊びたいものである。
↑この遊具で遊びたいために84メートルの山を登るのが登戸kidsスタイル
時間は昼1時半、せっかくなので、日本民家園に入ることにしたのだが、長くなったので後編に続く。