最近お気に入りのアニソンとか
TVアニメ『日常』OP「ヒャダインのカカカタ☆カタオモイ-C」のPVが、あまりにもまともなのでビックリした。
もともと、ヒャダインこと前山田健一って人は、ボイスチェンジャーによる擬似女声で歌っているのだが、このPVでは麻生夏子が女役で出てくる。
(つまり、実際に女声で歌っているのは男の人で、この女性はPVだけの出演)
「女声も自前かよ、キメぇ」と言っていた人をビビらせるためにしては、あまりにも本格的すぎるPVである。
これを見て、思わず比較してしまうのが、ニコニコ動画出身の女子中学生ユニット「ClariS」のPVである。
あまりにもひどい。ひどすぎるのだ。
まずは、デビューシングルでアニメ「俺の妹(以下略)」の主題歌「Irony」のPV。
「ClariS」の二人が顔出しNGだからイラストだけの出演とはいえ、この安っぽい演出はなんなのだ。ニコニコ動画のMADレベルではないか。
謎の幼女が出てきて、よくわからん踊りを見せたりと、正視にたえられない出来である。
予算の問題ではない。センスの問題であろう。
こんなPVでも、オリコン週間7位である。
そして、次のシングルはアニメ「魔法少女まどか☆マギカ」の主題歌「コネクト」。これまた、オリコン週間5位を獲得したわけだが、PVはますますひどくなった。
謎の幼女などのエキストラすら出てこない、一人で作っても一ヶ月かからないレベルである。ニコニコ動画のボーカロイドのPVのほうがまだマシだ。
なんというか、クライアントの要望をすべて形にしたけれど、クリエイターの意志がまったく感じられない映像作品である。
これで「我ながらセンスあるぜ!」と映像制作者が思っていたら、ちょっと説教したくなる出来だ。
まあ、アニソンのPVなんて、真面目に作るだけムダなのかもしれないけれど。どうせ、アニメ作品と重ねて、その曲を聴いているわけだし。
それにしても「ヒャダインのカカカタ☆カタオモイ-C」のフルを聴いて思ったんだけど、90秒というアニソンサイズありきで作っているところがあって、フルバージョンを聴くと、ガッカリしてしまうところがある。
いわゆる「大サビ」なんて、カラオケでフルを知らない人には歌わせない以外の意味はあるのかと。
「けいおん!」の「ふわふわ時間」なんて、大サビがひどすぎるので、それ抜きのバージョンが有志によって作られる始末である。
こっちのほうがはるかにいい。アニソンのほとんどの大サビは、作者の自己満足であると思う。
その点、アニソン界のモーツァルトこと神前暁の作った曲はフルで聴いても楽しめるところがすごいなあ、と。
例えば、『涼宮ハルヒのエンドレスエイト』の主題歌である「Super Driver」。
90秒バージョンもいいが、フルでも楽しめる。なんていうか、いろんな音楽に挑戦しながらもバランスいいんだよね、この人の曲は。
残念ながら、この神前暁さんは、2010年12月から活動休止宣言をしている。
『らき☆すた』の楽曲群の多種多様さを聴くにつけ、才能を浪費しすぎたんじゃないかと思う。まあ、オリコン10位以内を何度もとっているわけだから、売上は他のミュージシャンから群を抜いているとしても、キャラソンは所詮キャラソンだし。数年後には、彼の楽曲で、どれだけが残っていることやら。
そうそう、『涼宮ハルヒ』関連曲で僕が一番好きなのは、神前暁の楽曲ではなくて、一期のOP&EDでもなくて、「涼宮ハルヒの激動」というクソゲーで使われた「空前未満は見せないで」だったりする。
ゲームのBGMの一曲とするだけには、あまりにももったいない曲である。平野綾もハルヒしてるし。
これを主題歌にして、日常系アニメとしての二期でもやってれば、結構ヒットしたんじゃないか、という可能性を感じさせる傑作アニソンではないだろうか。
ちなみに、僕の最近のお気に入りアニソンは、実は「ToLOVEる」のOVA版のOP&ED曲である。
まずはOPの「やってこい! ダイスキ」
胸が揺れているだけ、という、おバカな映像はともかく、アニソンの理想とも言うべき、テンポと歌詞と展開であると思う。ほかのアニソン作家には見習ってほしいものだ。
EDは二種類あるが「あっぷるぱにっく」が好きである。
イントロが福山雅治の「ぜったいきみがすきだよ〜♪」に酷似しているのだが、それを差し引いてもいい曲である。
この二曲はフルで聴いてもすばらしい。もし、アニソンで好きなOP&EDは何かと聞かれたら、僕は声を大にして、「ToLOVEる」OVAをあげるだろう。
やってこい!ダイスキ To LOVEる -とらぶる-OVA OP&EDテーマ シングル
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「ToLOVEる」に深い思い入れがない僕が大絶賛しているのだから、まあ、興味ある人は聴いてほしい。僕なんて、今でもフルを一日一回は必ず聴いているぐらいである。