僕のゴールデンウィークの成果: 脱出ゲーム公開サイト「Neutral」紹介

 
 
 僕は多くの人々と同じように、ゴールデンウィークに何かをしでかそうと、大それた野望を抱いたものである。
 
 しかし、実際にやったことといえば、「Neutralニュートラル)」というサイトで公開されている脱出ゲーム「Switchをクリアしたぐらいなものだ。
 
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↑脱出ゲーム「Switch」のクリア画面の一部
 
 
 僕は、この「Switch」をクリアするのに「五日間」かかった。
 
 そんな「Switch」は、作者サイトで次のように難易度設定されている。
 
 
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http://neutralx0.net/escape/
 
 なんと、僕がゴールデンウィークを犠牲にして取り組んだ「Switch」は、難易度★なのである。
 「初めてプレイするにはオススメ」「さくっと遊べる簡単な脱出ゲーム」なんてことを書かれている
 
 なんだか、自分のIQの低さが如実に示された気がしないでもないが、さりとて、IQの高い人が、この「Switch」をホイホイっとクリアできるとは、僕には思えないのだ。
 脱出ゲームを速くクリアすることが、知性があることを示しているのではない、と僕は主張しておく。
 
 それに、こんな僕でも、難易度★の「Switch」をクリアする間に、この「Neutral」で公開されている「ミニ脱出ゲーム」はすべてクリアしているのだ。
 
 
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http://neutralx0.net/escape/
 
 
 脱出ゲームというジャンルは、ネット上に数多くあるが、理不尽なものが少なくない。
 その点、この作者の脱出ゲームは難度は高いが納得のいくものばかりである。
 「そりゃねえよ」ではなく「そうきたか、チクショー」と思えるゲームなのだ。
 
 だから、脱出ゲームが何たるかわからない人でも、まずは同じ作者サイトの「ミニ脱出ゲーム」をプレイしてもらいたいと思う。
 一度のプレイでは解けないかもしれないが、日を改めてプレイすると、クリアへの糸口は必ずや見つかるはずだ。
 
 いちおう、証拠として、ミニ脱出ゲームのクリア画面の一部を掲載しておく。
 
 
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↑これがChristmas Escape(コンプリートクリア)
 
 
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↑これがChristmas Escape2(コンプリートクリア)
 
 
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↑これがChristmas Escape3
 
 
 そして、「Neutral」のトップページに掲載されている「ミニ脱出ゲーム」もクリアしている。
 
 
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トップページには、これと「ひよこの塔」(ハノイの塔)が交互に表示される。
 
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↑これが、クリア画面(の一部)
 
 
 と、ミニ脱出ゲームはクリアできたのだが、難易度★の「Switch」は、クリアすることすら、ゴールデンウィークの五日間を要してしまったのである。
 
 これらの脱出ゲームは、いくら考えても答えが出てくるものではない。
 途中であきらめて、別の作業をしたりして、眠りについて、そして、翌日になってプレイすると、糸口が見つかったりするものだ。
 
 人間の頭脳とはそのように作られているのだろう。
 壁にぶち当たったときは、いくら考えてもキリがない。他のことに取り組むしかないのだ。
 そうして、改めて向き合うことで、違った視点を得ることができる。
 
 この「Switch」の謎解きは、いずれも「違った角度」で見ないと答えが見つからないものばかりである。
 だから、IQが高くて「天才」といわれる人でも、この「Switch」を一日でクリアするのは難しいのではないかと思う。
 24時間、うーんとうなり続けるよりも、三日間で一時間ずつ考えたほうが、答えが見つかりやすい、ということだ。
 僕の場合、五日間で10時間ぐらい考えまくったけれど。
 
 
 ただし、やろうと思えば、一時間足らずで、この「Switch」をクリアすることはできるだろう。
 なぜなら、ネット上には、作者がいくら禁じていても、解法が散らばっているからである。
 なにしろ、この「Switch」のトリックの一つひとつは、解くたびに大声で叫びたくなるぐらいの驚きにあふれているからだ。
「ねえねえ、このメモを見て、こう思ってたでしょ? 実は、こういう意味なんだよね!」
 悩んでいる人たちにそんな言葉をかけずにはいられないのが、この「Switch」の面白さなのだ。
 だから、クリアした人による、そんなおせっかいな説明を、ネット上で見つけることは、まったく難しいものではないのだ。
 
 
 この「Switch」のトリックは、ただの謎解きではない。ストーリーがあるといっていいぐらいだ。
 ほとんどのプレイヤは、その謎の真意に気づかずに「あれ? こうすればいいはずなんだけど……」と同じことを何度も試すだろう。しかし、それでは、いくらたっても、クリアにはつながらない。
 だからこそ、数日間にわけてプレイしなければならないのだ。
 
 
 それは、この脱出ゲームを作った作者にもいえると思う。
 勝手な憶測で失礼だが、この作者は一つ一つのトリックを、かなりの時間をかけて練りこんで作ったのではないか、と推測している。
 どれほど頭のいい人だって、発想というのはポンポンと浮かんでくるものではないし、思いつきで作ったものは、第三者にはわかりにくいものだ。
 それだけの時間と労力をかけて磨きあげたからこそ、これらのトリックにプレイヤはダマされて、悩み苦しむわけである。
 発想を形にする難しさというのを、僕はこの「Switch」を解きながら感じたものだ。
 時間をかけて作られたからこそ、この難度の高さが生まれたのだと。
 
 難度の高い脱出ゲームは多くあるが、それらは「理不尽きわまりない」ものが少なくない。
 だが、この「Switch」は「解くと納得」なのである。
 いかに、自分が固定観念にとらわれていたかを思い知らされるぐらいだ。
 ぜひとも、ネットの情報に頼らず、自力でクリアしてほしいと思う。
 
 
 さて、世の中には、この「Switch」をクリアしたと豪語する人は多いだろう。
 しかし、そのうちのどれぐらいの人が、自力で解いただろうか。
 
 自力で解いたのならば、それぞれのトリックに秘められた作者の意図がわかるはずだ。
 だから、一年以上たっても、僕はこの「Switch」をすぐにクリアすることができる自信がある。
 悩み苦しんだからこそ、それらのトリックについては、記憶に刻みこまれているのだ。
 自分がどのような勘違いをしたかということすらも、しっかり覚えているだろう。
 
 逆に自力で解いたことがない人は、そのトリックに秘められたものに気づくことができない。
 だから、時間がたってから、改めてプレイすると、すぐにクリアすることはできないだろう。
 
 社会では結果が求められる。
 とはいえ、こういうゲームでネットの情報に頼るのは良くない、と思う。
 
 この「Switch」を一日で解くことは誰でもできる。
 しかし、「Switch」を楽しむには、僕みたいに数日間かけてトライしたほうがいい。
 そのようにクリアしたほうが、実りがあるものだ。
 情報を仕入れてクリアしたところで、その人の記憶には「クリアした俺は偉い」という優越感の他には何も残るまい。
 たかが、ゲームなんだから、ゲームだからこそ、自分のペースでじっくりとプレイすることができるのだ
 
 悩み苦しんだほうが、他者に説得力のある言葉がいえるようになるわけだしね。
 
 
 ちなみに、この「Switch」をプレイしながらも、難易度★★の「Sphere」にも取り組んでいる。
 かなり良いところまでいっている気がするのだが、まだクリアへの糸口は見えてこない。
 もちろん、「Sphere」もノーヒントで、じっくりと解いていくつもりだ。その方が、楽しくプレイできるからである。
 
Neutral 脱出ゲーム
脱出ゲーム - Switch
 
 


【追記その1】

 
 個人的には、「脱出ゲーム」に慣れていない人は、最初に「Christmas Escape 3」をプレイすることをオススメする。
 
 
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 ゲーム画面を見ればわかるように、雰囲気が良いし、じっくり考えれば解ける謎ばかりだ。
 クリアする楽しさを味わいたい人は、季節外れだが、まず「Christmas Escape 3」をプレイするのが良いと思う。
 
脱出ゲーム - Christmas Escape 3
 


【追記その2】

 
 この作者サイトでは、「脱出ゲーム」のほかに「タイピングゲーム」も公開している。
 
 面白い試みだと思うのが、Twitterと連動した「簡易タイピングチェッカーβ
 
 
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http://neutralx0.net/tool/tc.html
 
 この測定結果は、Twitterでつぶやくことができる。
 そして、そのつぶやきは、特定のタグで他者と比較することができるのだ。
 
人々の「簡易タイピングチェッカーβ」測定結果一覧
 
 僕はいまいちTwitterの使い方がわからないけど、なるほど、このような利便性があるのか、と感心した。
 
 
 なお、僕のタイピングレベルについては、以前に書いた「俺のタイピングレベルは一級」というブログ記事を参考にしていただきたい。
 
 そんな僕の測定結果は、こんな感じ。
 
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 個人的には、正確度が99%を超えない速度は実用的ではないと思う。
 いくら速く打てても、誤字ばかりでは、仕事では使いものにはならない。
 
 ということで、僕の実用的タイピング速度は、もうちょっと遅いです。
 
 まあ、究極的にはどの分野と同じく「先天的才能」というものが必要なので、自分にストレスのたまらないレベルまで達すればそれでいいと思うけど。
 頭が追いつかないかぎりは、いくら速く打てても意味ないしね。