ユニコーン新アルバム考察

 

ユニコーン WAO!〜すばらしい日々(2009/01/30 ミュージックステーション
 
 すぐに消されるだろうけど、金曜の音楽番組から。再結成後の初出演と生演奏のYoutube動画。
 
 
 しかし、40をすぎたおっさんたちの勤労に、ここまで心躍るとは我ながらビックリだ。
 
 新曲のPVをニヤニヤしながら見たり、TV出演をワクワクしながら見て、そして、ニューアルバムの情報を見て、あれこれ予想する。こんな感覚久しぶり。ありがとう、ユニコーン
 
 TV出演では、川西幸一が「すばらしい日々」のドラムを叩いたことだけで感動する人もいれば、「WAO!」の大サビでメンバー全員が歌っているシーンに胸を熱くする人もいたり。
 
 こういうのを「キモい」と思う人もいても当然のこと。カッコいい音楽をお探しの方からすりゃ「こんなオッサンのどこがいいの?」とあきれているかもしれない。
 
 でも、TVの生演奏で、変わらぬユニコーンサウンドを見せたくれた。ヒット曲の方程式とは、まったく別の角度から魅せてくれた音楽の力。ユニコーンは期待を裏切らなかった。いや、前よりも「バンドらしく」なって帰ってきたのだ。
 
 

シャンブル【初回生産限定盤】

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 そんな再結成したユニコーンの真価が問われるニューアルバム「シャンブル」。すでに、Wikipediaにいろいろ情報が載っている。
 
シャンブル - Wikipedia
 
 ひそかに、タイトルだけで作詞作曲が誰かを予想していたのだが、結果はかなり外れていた。
 しかし「オッサンマーチ」が手島いさむであったり、「R&R IS NO DEAD」が阿部Bだったりしたのは、予想通り。
 
 今作の配置で気づくのは、阿部Bの大活躍。アルバムの、トップとラストとシングル曲を担当している。
 
 今回、タミオはバンドメンバーの一人としての役割を楽しんでいるように見える。タミオといえば、作詞にしろ、一面的な物の見方をしなかった人。
 例えば「ガイジン」について。
 「ニッポンへ行くの巻」では、ガイジン男性になりきり、「車も電話もないけれど」では、ガイジン女性を持ち帰り、「あやかりたい'65」ではガイジンへの憧れを吐露していた。普通の人なら「ガイジンうらやましいぜ、チクショウ」だけで終わるはずなのだが、タミオはいろんな角度で歌にした。
 そして、他のメンバーに作詞を依頼することも多かった。せっかくバンドを組んでいるんだから、みんなで楽しくやろうぜ。そういう理想像をタミオは抱いていたのだろう。
 
 そんなタミオからすれば、今回の再結成ユニコーンの立ち位置は、実に心地よいものだろう。前の解散のときは疲れきっていて「スプリングマン」の後半二曲でそれを吐き出していたのだが、今回はそんな心配もない。
 
 バンドという人間関係からいえば、今が絶頂期ではないかと思える。若さゆえのいろんなわかだまりも消え、メンバーはそれぞれ「ユニコーンであること」を楽しもうとしているように見える。
 
 今回のTV出演で紹介された紹介VTRを見れば、制作スタッフの中にユニコーンファンが多いことがわかる。生演奏のメドレーだったりと、最近の音楽番組にしては珍しく、ファンにとって納得のいくクオリティに仕上がっていた。
 
 そんなユニコーンの新アルバム。今から、楽しみで楽しみで仕方がない。