メモを取る人が仕事ができるわけではなく


【参考記事】
http://d.hatena.ne.jp/hebomegane/20080310/1205118203


 実は、僕の場合、自分の話に、あまりメモを取ってほしくない。舌というのは滑りやすい。ついつい、本質から外れたことをつき足してしまうことがある。だから、メールやレポートなどの文書を、補足する意味で話すようにしている。
 仕事というものは、箇条書きで説明できなければならない。様々な事象を、人を通して、リスト化する。その効率化と、それに従事することが「仕事」である。
 だから、仕事用メールは箇条書きに近い形式となる。メールがわかりにくい人は「仕事ができない人」と見なされる。早急に他者の文体を盗むべきである。


 基本的に、僕は人の話を聞いたあと、それが大事な要件であれば、改めて箇条書きでまとめて、メールを送る。そうすれば「いや、ここは、こうしたほうがいい」と返信しやすくなる。仕事の修正は難しいことではないからだ。
 しかし、仕事を教えるのは難しい。そのために、無駄に言葉数が費やされることが多い。


 「らき☆すた」の柊つかさのように、授業中、ノートを真面目に取ろうとするけれど、途中で挫折した経験を重ねた人は多いと思う。メモを取らないと落ち着かないけれど、書くのに夢中で本質を見失ってしまう。仕事でも同じことだ。
 もちろん、あとで言いがかりをつけられないためにも、メモ帳は用意すべきである。ただし、世の中、いろんな理由で怒る人がいる。メモを取る価値のない話に、メモを取らせる人もいれば、メモを取っていると気分を害する人もいるのだ。
 結局のところ、いかに上手にメモを取るかよりも、その場の話で相手を気持ちよく過ごさせたほうが、その後の仕事はうまくいく。メモ帳はそのための道具にすぎない。もちろん、そのあとで、すぐに相手にわかる反応を取ることが、人間関係でもっとも大事なことであるのは言うまでもない。